Project
「現場まかせの OJT から脱却」ー社内育成の統一を図るE-learningー
日建レンタコム株式会社 様
業界に先駆けて仮設材のレンタル事業を開始。現在は建設業界、物流業界、介護福祉業界などの複数分野で事業を展開。全国に150拠点以上、2,300名を超えるスタッフが在籍し、業界トップクラスの物量と品揃えで成長を続けている。創業から58年という歴史のなかで、教育面の変化にも柔軟に対応。現代の若手が求めている教育を見極め、どんな状況でも活かせる汎用性の高いポータブルスキルに目をつけ全社を挙げて取り組んでいる。

現場まかせの OJT だけでは、若手が育ちにくい」—そんな悩みを抱えていた日建レンタコム様が “ポータブルスキル”が学べるE-learning を導入し、社内育成の仕組みの構築に成功。現在、日建レンタコムさまにて1,800名ほどの方にご利用いただいています。導入を決めた背景と成果を伺いました。
※ポータブルスキル:「持ち運びできるスキル」という意味で、特定の職種や業界に限定されない汎用的なスキルのこと。人生100年時代を生き抜くための変化対応スキルとして、現代社会において重要視されています。
ポータブルスキルを意識した背景を教えてください
当社では教育上の課題が大きく3点ありました。
1点目:現場指導の属人化 → 若手の成長速度のばらつき
- 「教えるのが得意な上司の下では若手が成長し、そうでない部署では離職につながる」
2点目:“失敗から学べ”型の経験学習が通用しにくい → 教え方の変化への対応が必要
- 「とりあえずやってみろと言っても、なかなか動かない」
3点目:全国 150 拠点への教育浸透コスト → 研修の開催自体が負担になる
- 現場で行われる”OJT”は、先輩によって教え方が異なり、属人的な教育になっていました。社内で評価が高い先輩社員であっても、育成となると上手くいかないことも多く、教え方の統一を図らなければと悩んでいました。
また、これまで主流とされてきた「失敗から学ぶ」「とにかく行動する」「仕事量を増やす」など、経験から学びを得る経験学習が通じない時代になったと実感しています。昔のように同じテレビ番組を見て、同じ話題が通じた時代と異なり、若い世代の価値観は多様化しています。昔のアタリマエが通じなくなり“時代の変化に対応せねば”と考えました。
こうした状況から、基礎力を向上させるためのポータブルスキルが必要であると考えました。全国各地の拠点があり、制限がある中でしたので、時間・場所を問わず “共通の学び” を届けられる ポータブルスキルのE-learning は当社に最適でした。

ネバラントの提案が「導入の決め手」になったのはどのようなところですか?
導入の決め手は主に3点あります。
1点目:ポータブルスキルを“階層別ロードマップ”で可視化
- コンテンツの質や運用サポート、費用対効果などをサービス選定時に重視していました。他社の提案は、コンテンツの量や著名人を前面に出した内容が多く、学ぶ内容が体系でまとまっていないため、結局のところ何が学べるのかが掴みづらいという印象でした。
ネバラントの提案は、よくまとまっていて、非常に分かりやすかったです。体系的に学べる項目が設計され、階層別に教育しやすいというのも良かったです。
2点目:講師視点で作り込まれたコンテンツ設計
- 増田さんは講師をされているため、講師目線の経験からコンテンツを組み立てられています。営業担当者が言う「こういうのやれますよ」という提案とは異なり、作っているものに対しての想いが非常に強いと感心しました。即実践できるシナリオ・ワークを盛り込み、“見て終わり”ではなく 「学習→現場で試す→フィードバック」 といった拘りがありました。
3点目:共創型アップデート
- スタートアップ企業のネバラントを、応援しながら一緒に新しいものを作り上げたいという思いがありました。増田さんにはかなり奮闘していただきましたね。我々の要望をしっかりと形にしてもらいました。当社の状況を踏まえて、一緒に作ることができるという実感がありました。
商品として出来上がっているものではなく、こちらからの改善や要望も出してより良いものを作っていこうという気持ちがありますので、そこが他社とは全く違いますね。
今後「こういったことを知りたい」、「こういうことをコンテンツ化してほしい」といった要望も出てくると思います。「研修をやって終わり」ではなく、長く使っていけるツールという点もポータブルスキルの取得との相性が良く選んで良かったところです。
E-learningを実際受けられていかがでしたか?

体系的に細分化されており、15分、20分でパッと見ることができました。例えば「ビジネスマナー」は、電話対応や名刺の交換など細かくテーマが分けられているので、学んだ後にすぐに使える分かりやすさがありました。自分に足りていない部分や、学びたいところを能動的に学習できるという点も、非常に良いなと思いました。
社内でも「分かりやすかった」という意見を聞いています。自分の学びたいことがすぐに分かるという点だったり、この時にはこうすれば良いのか、と具体的なシーンが思い浮かぶといった分かりやすさがあったそうです。
中間層の社員も、自身があいまいに対応していた部分を学んだり、若手に教えるにはどういった教え方をしたら良いのかと若手に向けた動画を見たりと、上手く活用しているそうです。そう言った点でも階層別の良さを感じていますね。
ベテラン社員からは、「この歳で新入社員のものも見るのか?」と言われましたが、見るようにお願いしています。我々とは教育方法が違うという理解につながりますし、若手の教育ツールを使って接し方を考えてみてくださいと伝えています。
E-learningを定着させるために、意識されたポイントはありますか?
昇級・昇格制度の1つにE-learningの習得を入れています。そのため、受講されている方も多いです。「会社でE-learningを導入しました。いつでも見てください」だけでは、皆さん忙しい中、定着は難しいと思います。
また責任者クラスを対象に説明会を行いました。そこで増田さんから「E-learningなんてやっても無駄だ」と絶対に部下に言わないでくださいという話がありました。部下は上司の写し鏡なので、世の中の変化や、ポータブルスキルを学ぶ意義などを説明してもらいました。仕事が忙しくなると、「そんなものはいいからこっちやって!」という「そんなもの」になりがちですが、今ではE-learningへの理解が社員にしっかりと浸透しています。結果として、この説明会は成功でした。若手育成においては、上司にきちんと向き合ってもらうことが非常に重要で、定着にもつながっていると確信しています。

今後行いたいことはありますか?
対外的に当社の教育の仕組みを訴求したいと思っています。採用だけではなく、教育に本腰入れて取り組んでいる、というのは様々な場面でアピールポイントになります。就職活動中の方々には、良い印象を抱いてもらえているという実感がありますね。
E-learningのコンテンツの充実も引き続き増田さんと協力しながらやっていきたいと思っています。動画というコンテンツは対面での研修と比較して、どうしても軽く見られがちな面がありますが、動画視聴が一般的になったことで、E-learningへの抵抗感も少なくなっています。この機会に分かりやすく意義のあるコンテンツを作っていきたいですね。
最後に
経験学習世代と呼ばれ、まずはやってみて、失敗から学んでスキルを身に着けてきた世代が社内の指導側に多いです。一方で若い世代は、失敗しないように事前にスキルを身に着ける世代だと聞きました。若い世代の教育をするためには、その時代に合った手法が必要ですが、我々自身がその手法を学んで実施するのはなかなか難しいことです。そういった同じ悩みを持つ企業様は是非ネバラント様のお話を聞いてみてはいかがでしょうか。
ネバラントの担当増田からのメッセージ
経営における人材の重要性を理解し、人を大事にしている日建レンタコム社。コンテンツのあり方やユーザー目線で足りない部分を、一緒になり真剣に考えてくださいました。E-learning は“導入するだけ”では成果に結びつきません。階層別・行動別に ‘学ぶ理由’ を示し、現場で試す仕組みまで一体で設計することがカギです。
事業を始めたばかりの当社の想いを聞いていただき、一緒に課題解決と、組織文化に合わせた “共通言語づくり” をできたことが当社にとって良い経験になりました。これからも人の成長を支援すべく、共に成長をしていきたいと考えています。
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