Project

「安全を“語り継ぐ”仕組みづくり」と「社内講師の育成」を同時に実現

Daigasガスアンドパワーソリューション株式会社 様

https://www.daigasgps.co.jp/

Daigasグループの一員として、ガス製造・発電・エンジニアリングの3事業を展開。長年にわたり培った技術と経験を活かし、都市ガスや電力の安定供給を支えるとともに、事故防止のための取り組みを推進しエネルギー供給を守り続けている。さらに過去の事象を教訓として次の世代に伝える仕組みを作り、ナッジ理論も取り入れることで、現在の安全に対する感性を高めている。

「安全を“語り継ぐ”仕組みづくり」と「社内講師の育成」を同時に実現

保安感性を上げる研修に対する基本的な考えを教えてください

私たちの仕事はガス漏えい・火災・爆発など重大事故と隣り合わせです。部署単位では事故・トラブルを検証し対策してきましたが、会社全体で安全を“語り継ぐ”仕組みを構築する必要があると考えました。
そこで、過去の事例を体系的に学び、「自分ごと」として再認識できる場として研修施設を設計しました。この施設を活用することで、次世代社員でも リスクを先取りし、未然防止できる能力がある人材へ育成できると期待しています。

みなさまもご存知のように、大きな事故による教訓を体系的に学ぶ施設を公開している企業もあります。これまでの安全対策の結果、事故の大小にかかわらず、実際の事故を経験したことがない人が増えていくことは、もちろん良いことですが、事故の重大性や事故の影響を感じとれない人が増える懸念もあります。重大な事故を起こさないためにも、過去の事故やトラブルへの理解を社員全体に残していきたいという思いがあります。

弊社(ネバラント)に期待した点を教えてください

研修のご提案において、ナッジというキーワードを中心にした技術アドバイスが、我々のコンセプトを理解していると受け取ることができました。

事故展示のストーリー設計とナッジ理論を掛け合わせた提案力

  • 単に「恐怖を伝える展示」で終わらず、行動科学に基づき“無意識でも安全行動を選択できる”仕掛けを随所に設計できる点を高く評価しました。

②社内講師を伴走育成できる総合力

  • 展示・研修設計に加え、テキスト作成やファシリテーション技術まで内製化できるよう段階的に支援してくれる――まさに当社の“社内講師育成”ニーズを読み取っていただけたと感じています。

③地域密着型・対話重視の進行

  • 何時間ものディスカッションを通じて私たちの「社史・価値観・技術背景」を咀嚼し、既存教材も活かしながら最適解を共創できる柔軟性がありました。

このナッジは今回のプロジェクトととても相性の良いものでしたが、我々にその知見が無かったことから、活用の仕方やタイミングを細かく見てもらえたのでお願いして良かったと思っています。ナッジに基づいた技術アドバイスや、専門力向上のために、DGPSの社内講師育成支援や、テキストコンテンツ作成といったところまで対応していただきました。

この施設は、ここに来た研修参加者の行動変容と事故・トラブルの自分事化、そして対策の理解を目的としていますので、その教育の部分、セミナーあたりの支援は継続的にお願いしたいと思っています。

外部に教育開発を委託するメリットは、どのような点に感じられましたか

一番は客観的な評価軸を得られる部分です。

客観的な“評価軸”を獲得できる点

  • 自前で磨いてきた研修も、プロの視点でレビューいただくことで強み・改善点が可視化できるようになりました。

最新知見を“無理なく”吸収できる点

  • ナッジ理論やヒューマンエラー対策の科学的アプローチを即時に導入できるため、教育効果を飛躍的に高められる能力があると実感しています。

社内講師が“再現できる型”を獲得できる点

  • 講師デモを見学しながら設計思考・ファシリ手法・受講者を引き込む話法を体系的に学べるので、今後は自社で同品質の研修を横展開できる自信が持てます。

今回の施設や研修について、グループ本体の上層部からは「構成が緻密で面白い」と高評価でした。リハーサル段階で既に受講者の行動変容を促す兆しが見えています。ネバラントには、研修の設計から講義のデモ、実際の講義実施など、ワンストップでトータルで見てもらえたので良かったです。

弊社に来ていただき何時間も話しをし擦り合わせるということをしていただいたのですが、こちらが持っているネタをうまく汲みながら進行していただけたと実感しています。一般的なヒューマンエラーだけでなく、安全や保安といったジャンルに踏み込んでいただけたので、大変な苦労をかけたかなとも思いますが、そのように寄り添って研修を作っていただきました。

増田さんが話しやすかった点も良かったです。先日新人向けの研修も増田さんにご担当いただいたのですが、講師のスキルという点でも参考にさせていただきました。新卒社員がぐっと引き込まれているところを目の当たりにしたので、スキルとして私たちにも身につけていきたいと思っています。

保安に対する教育的アプローチの手応えを教えてください

化学・エネルギー業界では事故伝承のニーズが高い一方、体系教育を外部と協働している企業はまだ少数です。今回実施しているナッジ理論に基づいた研修構成や、ヒューマンエラー対策に関する教育支援は、過去の事故やトラブルの教訓を社員全体で共有し、自分事化して感性を高めることが期待できます。ヒューマンエラー対策や科学的なアプローチは社員からの評価も高く、手応えを感じています。

また、どう伝えれば各自持ち帰ることができるのかという点について、研修内容を体感型にしたことや、教育のテクニックを取り入れたことに期待を寄せています。事故を体験していない人も伝える立場になっていかなくてはならなくなるので、この動きは重要だと認識しています。

事故を経験していない立場の人でも、ここに立って伝えられるよう増田さんにテクニック等を教えてもらいながら頑張っていきたいと思います。

研修担当 増田からのメッセージ

社会インフラを支える企業で働く方々の、責務の高さと誇りは非常に刺激になりました。このような高い倫理観があるからこそ、大事故を発生させないという想いを、少しでも語り継ぐことが出来ればと考え、様々な提案をさせていただきました。「安全 × 行動科学 × 社内講師育成」 と壮大なテーマでしたが、こちらの提案を懐深く受け入れて、コンテンツ作成から実施まで一緒に膝を付き合わせてくださったので、何とか形にすることができました。今回のように、“講師を外部委託する”のではなく、“講師を育成する仕組みごと外部パートナーと共創する”という選択肢こそ、投資対効果を最大化できる打ち手であると感じました。DGPS社が先行事例となり、安全教育のベンチマークを牽引できる施設になると期待しています。

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